2013/02/18

モコトーガン(クルックドナイフ)

だいぶ長いこと作ってみたかった一本、Mocotaugan (モコトーガン)。ついに重い腰上げて作ってみました。

モコトーガンとはクルックドナイフのことでカナディアンインディアンの木工用刃物で、彼らはこれ一本で木の箱からカヌーまでを作ってしまうそうです。

クルックドナイフというと多くの人はスプーンを削るナイフのことを思うかと思いますが、スプーンを削る物はスプーンナイフもしくはフックナイフと呼ぶのが正しい様です。



で、このモコトーガンどの様なナイフかといいますと、こんな感じ。


スプーンナイフをもっと真っ直ぐにした様な見てくれのナイフです。基本的なモコトーガンはもっと真っ直ぐな刃なのですが、私はククサやスプーン作りがメインの使用になるのでカーブを大きめに作ってあります。


違う角度からもう一枚。写真では解り難いですが、柄もだいぶ反りあがっています。


 モコトーガンの特徴は>
・ 柄が反りあがっている。
・ 刃が柄から斜めに出ている。
・ 先がカーブしている。

この刃と柄の入り角度、柄の反り具合等が良く解らなかったので、今回作ったのはその使い心地を確認するための試作品。何しろ通常のナイフは2次元的なのに対し、これは3次元。全方向に曲がって反ってなので、作る時にとても感じがつかみ難かったです。


このナイフ、どの様に使うかといいますと、基本的に引いて使います。逆手に持って、脇を締め、手前にグーっと引くと刃がスッと切り込んでいきます。


 逆手なので使いにくいように感じますが、3次元の反り、曲がりが上手くエルゴノミックになり、力をかけても持ち手のストレスにはなりません。カナディアンインディアンの先人、よく考えた物です。


さて、昨年末から試作物、挑戦物等を作ってきましたが、取り合えずこのナイフで終了。次からは火床を修理し、本番物、頼まれ物作りに入っていきます。

お楽しみに!



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